ferret One ペルソナ分析ガイド


 

成果が出るサイト運営の共通特長というのは何でしょうか。それは「誰に」というターゲットユーザーを明らかにしてそのユーザーを満足させているということです。そして、それは最初から分かっているわけではありません。どんなサイトでも常に仮説と検証を繰り返しながら運営しているということです。

 

私達もそれは同じです。ベーシックが運営するサイトのphocaseもサイト立ち上げ当初からターゲットが明確でパフォーマンスが順調だった訳ではありません。立ち上げ時期にペルソナを設計してみたものの、ターゲットユーザーを広げすぎていて誰にとっても当たり障りのないサイトとなっていたのです。

 

そこで一度、ユーザーインタビューを実施し、改めてペルソナを深掘りしたのです。実際に30名ほどのサービス利用ユーザーを集めて座談会を開き、インタビューを行いました。そこからサイトのコンテンツやトーンを変更したことで成果を上げることができました。

 

ユーザー視点を持ちながら、サイト運営をするということはとても難しいことです。定期的なタイミングでユーザー視点に立ち戻るようにしましょう。このガイドではペルソナユーザーの深掘りの仕方と手順について説明します。

◆サイトについての検証をしよう

成果を出しているサイトは「誰」にを見て欲しいのかを考えて、もしズレていたら即修正して効果測定してみるという流れで行っています。




 

まずはサイトの目的を改めて確認しましょう。

・潜在ユーザーに情報提供をして自社の認知度を上げたい
・顕在ユーザーに自社サービスの利用を促したい

 

大きく分けると上記の2つに集約されると思います。
目的に応じたペルソナに近い属性のユーザー3〜10人程度を対象に繰り返し検証できると良いでしょう。
インタビューをする際には複数回に分けて行い、基本的には1回に1テーマにすると良いでしょう。


分け方としては例えばこのような形があります。
・1回目はサイトのコンセプトについて
・2回目はレイアウトや導線について

◆ユーザー行動調査のプロセス

 

ペルソナユーザーもしくは近いユーザーと接触する機会があったら、やみくもにサイトの感想を聞くのではなく、調査の目的を説明し、どこで行動を確認するかといったプロセスを確認するようにしましょう。「どこをどう改善したら良いと思う?」といった質問は日頃そのサイトを隅から隅まで見ているユーザーであれば答えられるかもしれませんが、何となくサイトを見ていたり、調べ物をしているユーザーにとって回答するのは難しいかもしれません。

特に潜在ユーザーをターゲットとして、メディアで情報発信するようなケースではユーザーは「自分の本当のニーズを言語化できていない」場合がほとんどです。そうした場合にはどうすれば良いのでしょうか。インタビューするというのも一つの選択肢ではありますが、そのユーザーに実際にサイトを見てもらいその行動を観察するということの方が確実です。ではやり方を見ていきましょう。


 

●注意点

一般ユーザーは勝手を知らないため必要以上の説明をしないようにしましょう。
実際に行動をしてもらうよう促しましょう。
行動の背景を捉えましょう。ユーザーの意見は参考程度にまとめましょう。(なぜならユーザーの意見は必ずしも正しいとは限らないからです。)
よって問題の原因は前後の文脈から分析するようにしましょう。

 

1目的の共有
まず、ペルソナユーザーに対して挨拶と調査の目的を伝えましょう。シンプルに目的を伝えるようにします。

 

2Webとの関わりを把握する質問
次に自社サービスの内容をいきなり伝えるのではなく、ペルソナがWebとどのような接点を持っているのかを確認しましょう。この段階では「Webの利用頻度」や「どこでどのくらいWebを利用しているか」「どんなサイトをよく見るか」をヒアリングします。

 

「仕事では平日3〜4時間使って調べ物をしており、仕事以外では通勤時間中や家でスマホを見ています。仕事で良く見るサイトは☓☓で、スマホで見るサイトは☓☓です。」というような回答が得られれば良いでしょう。

 

3Webとの関わりから検証すべきテーマへと近づく
自社のサイトのテーマに近づけるように質問します。仕事で調べるものがある時は、どうやって調べるのか、実際に購入や決済したことがあるかを聞いていきます。

例えばペルソナの課題が「SEO対策の手法を知りたい」という場合、まず「勤務時間中」に「PC」で、検索エンジンを使って「SEO対策」と調べることが想像できますよね。その検索の段階からどういったキーワードで検索するのかも含めて実際の状況をを聞きましょう。

 

4実作業
実際にまず検索エンジンやSNSなどのチャネルからペルソナが知りたいことを調べてもらいます。「では仕事で実際にSEO対策の手法について調べる場面を想定して実際に調べてみてください。」などと言って行動を促します。

5作業完了とレビュー
目標とするぺージまでたどり着いたら、振り返りをしてみましょう。「検索からこのカテゴリページにたどり着いたときに、なぜこのコンテンツをクリックしたのですか?」など、ユーザーが取った行動についてヒアリングをしていきましょう。

実際のユーザー行動を見ることと、それに合わせたインタビューを行うことがポイントです。このインタビューをよって、自分たちが良かれと思って設置していた導線が全く効果が無かった、想定していた行動と全く違う動きをした、そもそもチャネルが違ったなどと自分たちが考えた仮説と大きく違うということを「発見する」、そこが肝です。なぜならば、自分たちが想定していなかった動きをされた場合でも、それは大きな「改善ポイント」となる可能性があるからです。

 

ユーザーの行動をまとめるためのインタビューシートを用意してみました。
インタビュー内容を整理してみてください。

◆協力をどうやって呼びかけるか

インタビューにはユーザーの協力や呼びかけが必要です。

社外に対して募集する場合にはサービスを使っているユーザー、顧客にメールを送って呼びかけて見ましょう。最低限必要な項目は以下になります。謝礼は優良顧客のユーザーを対象とすれば必要ないケースもありますが、一般ユーザーを対象とする場合はAmazonギフト券などを数千円分用意するという形を取っても良いでしょう。

・案内文/調査の目的
・日時
・場所
・時間
・調査の内容
・謝礼

インタビューに協力してもらうユーザーの知識レベルやリテラシーはある程度統一しておく必要があります。例えば、サイトの使い方やニーズはユーザーが持つ経験や知識によって大きく変わってきます。弊社のケースのECサイトのユーザーインタビューでは過去複数回以上オンラインで買い物したことのあるユーザーに絞って実施をしています。

 

検索エンジンで調べることのできるワードというのはその人が既に知っている、知識がある関連の用語のみです。専門用語や業界の中にいないと分からないというワードなどを扱ったサイトを運用する場合には注意が必要です。

 

●社内にインタビューしてみる

社外に対して呼びかけることが難しい場合、簡易版調査として社内インタビューを活用する場合もあります。

 

顧客との設定が多い部署、例えば営業部などのメンバーを優先的にピックアップして、下記のようなユーザーの情報を聞き出しましょう。

・なぜ自分たちのサービスを選んだのか
・Web上で他の競合サービスは何を見ているか
・良く利用するチャネルは何か
・どんなペースでどんな情報を得ているか
・ITスキルはどの程度あるか

ペルソナをアップデートと改善策

インタビューのデータがまとまったらガイドシートのペルソナをアップデートしましょう。

アップデートができたら、改善策を決めましょう。改善がしやすいものとすぐに改善がしづらいものと分けるのがポイントです。

 

1改善策においてはすぐに実施できるもの
気づかれないボタンやリンクの改修など

2サイト全体に手を入れなければならないもの
課題をまとめておいて、カスタマージャーニーマップを作成します。カスタマージャーニーマップとはサイトとユーザーとの接点や課題、ニーズをまとめてサイトに来たユーザーに対して「どのような体験をしてもらいたいか」を整理することです。

カスタマージャーニーの作り方に関してのガイドは以下です。