コンテンツを書くための段取り術
「コンテンツを書く重要性はわかっているけど、気が進まない。」
文章を書いたことのある人なら1度は本音として思ったことがあるのではないでしょうか。Webサイトにコンテンツをアップする中で必ずしも順調に行かない場面もあると思います。実際にこの記事を書いている著者自身も、何回もコンテンツ作成の度に壁に当たってきました。コンテンツのネタが集まらない、文脈がまとまらない、書く気が起きない、といった悩みの中、どうやったら壁を乗り越えやすくなるかについて考えてきました。そのポイントや手法をここではお伝えしたいと思います。
コンテンツを書くための段取り
コンテンツ記事を書こうと思い立って、段取りを立てずにいきなり書き始めてはいませんか。
一息で文章を最後まで書ける人であれば問題ありません。しかし、基本的に段取りしないまま記事を書くということは、例えるなら設計図をかかずに家を建てるようなものです。またレシピを見ずに料理を作るといっても良いでしょう。
慣れないうちにいきなり書き始めるとテーマの統一感が薄れたり、文脈が安定しなかったり、分量が不足してしまい、後に修正に時間を取られる可能性が高くなります。コンテンツを継続できる体制ができるまでは書く前の段取りの時間を取ると良いでしょう。
段取り
1コンテンツのネタ探し
2記事アウトライン作成
記事を書き始めるために必要な段取りはたったこの2つだけです。
ここの取組みによって記事の質や進み方が変わりますので次の項目で説明していきます。
コンテンツのネタ探し
コンテンツのネタを探すことや記事を書く前にそのテーマに対してのどのくらいインプットをしているでしょうか。業界の情報や今知っている知識からテーマを選び、書くとしたら、少なくとも1記事1000字程度は書くことができるでしょうか。
その分量は難しいなと感じた方は、「どのような情報が足りていれば」書けるようになるのかを想像してみましょう。
例えば身近にある書籍を手に取ってみてください。あるいはプレゼンの資料でも良いでしょう。一番末尾の引用や参考文献としてどのようなものがあげられているかを数えてみましょう。思っている以上に文献数が載っているかもしれません。本やコンテンツを書くことにおいて伝える技術は必要です。
しかし、同時に内容や情報量があるものではないと読者は離れていってしまうことも想像できると思います。書くためには必ず一定量のインプットが必要になります。種類としては一例ですが、以下のようなものがあります。
・書籍
・業界のサイトやブログ
・セミナー
・マスメディアなどのニュース
・SNSのタイムラインから得る情報
・人から直接聞いた話
決めたテーマについて書くために「何を」「どの程度」インプットすれば良いかということを意識してください。確実に言えることは、コンテンツ記事の質はインプットの量に比例する面があるということです。
ただし、インプットが足りないうちは書かない方が良いということではなく、書いている内に、この分野の情報が少ないな、ここの部分はかなり憶測で書いているな。と気付くところが出てきます。そして、気付きが出てきた時にインプットをして加筆することで、よりコンテンツの質が高まっていきます。
情報収集やインプットは出したいコンテンツの形に応じて変えると良いでしょう。
SNS:業界内で発言力がある、影響力のある人をフォローして毎日チェックする
目的:トレンド(流行)を追跡しニュース系の記事やSNS用のコンテンツを作成する
業界のサイト:自社媒体以外にも他社のメディアを※feedlyで登録しチェックする
目的:テクノロジーの知識やニュースの背景についてのコンテンツを作成する
書籍:最新のテクノロジーやメディアについての洞察した書籍を読む
目的:マクロの視点からみたサービスや業界を考察する記事を書く
これらをふまえて、著者はSNSでは毎日業界のユーザーのタイムラインを見るようにしています。また、サイトのチェックは少なくとも2日に1度、書籍は1週間に1度のペースで情報を取り入れるようにしています。アウトプットを前提としたインプットや情報収集をし、コンテンツを書いたり、セミナー資料を作成しています。
慣れてくるとどのくらいインプットすればどのくらいの長さの記事が書けるのかといった感覚がつかめてきます。コンテンツをネタ集めにかける時間の見積もりが立てられるようになり、コンテンツ作成がより効率良くできるようになっていきます。
文脈を整備するためのアウトライン作成
インプットが一定量溜まったら、次にアウトラインを作ってみましょう。アウトラインを作るポイントは力をかけすぎないことと、先を見据えた計画を立てるところにあります。
アウトラインを作るためには以下の項目が最低限必要でしょう。
・タイトル(仮)
・概要(誰に、どんな話題を、どんな形式で伝えるのかを大まかに書く)
・目次
【タイトル付け】
タイトルはこの時点では仮のもので構いません。記事を書き終えた時にタイトルを変えたくなる可能性も十分にあるからです。仮タイトルを決める際は、大まかにテーマを決めるつもりで利用するキーワードを含め、考えこまずにやることをお勧めします。
【概要】
概要は誰に、どんな話題を、どんな形式で書くかを書きましょう。
ここが決まると全体像が決まるため、書くことへのハードルが大きく下がります。ペルソナが欲している情報を想像し、どんな話題を扱うのかを決めていきます。記事の形式としては例えば、以下のようなタイプがあります。こちらもペルソナに合わせて適宜変えてみましょう。
・基礎知識系
初心者向けに情報を解説し理解を促すもの
・ハウツー系
ツールの使い方や実利に特化して身近で役立つと思わせるもの
・事例系
使用効果や導入事例など、サービスを利用した時にイメージが湧きやすくなるもの
【目次】
タイトルと概要ができました。あとは目次(見出し)を書きます。目次はそのコンテンツ記事で伝えたいことをより細分化します。今見ているこの記事は大きく分けて5つの目次で構成されています。
■タイトル
コンテンツを書くための段取り
■目次
・コンテンツ作りの段取り
・コンテンツのネタ探し
・文脈を整備するためのアウトライン作成
・書き初めの一行について
・時間をおいて見てみることで文章はより良くなる
目次が決まるとコンテンツ記事全体の流れや構成がより見えてきます。あとは各目次について自身が書きやすいものから手を付けて行けば良いのです。先頭から書く必要はありません。
書き初めの一行について
書き出した時点では、いきなり完璧なものを目指してはいけません。
というのは、完璧さを追求すると完成までにとても長く時間がかかるからです。また、初稿が一旦できた段階で不完全なものであっても、後から新たなアイディアや書きたいことが湧いてくることは大いにあります。まず書き始めるということが大事です。
内容の細部に目が行くこともあるかと思いますが、とにかくまず全体の構成をつくり、埋めるという意識で書き始めると、思っている以上に進みが良くなるでしょう。
一度作った記事は寝かせることで味が出る
集中して記事を書ききったときの爽快感は著者も良く感じています。また、中々書けなくてようやく書き終わったので早くアップしてしまいたいという気持ちも同時によくわかります。でも、書き終わったものをすぐにアップする前にひと呼吸おきましょう。
完成したものを時間を置いて、再度見てみましょう。
あるいは周りの第三者に読んでもらって下さい。
文章の流れにおいて不自然な箇所が見えてくるかもしれません。新しい考えが閃き、より良い内容にアップデートできるかもしれません。アップする前のひと呼吸が、コンテンツをより質の高いものする可能性があります。
まとめ
コンテンツ記事の書き方の段取りを普段著者がやっている段取りに沿って書いてみました。
参考になる部分はあったでしょうか。インプットとアウトライン作成がスムーズに進むとコンテンツ作成が捗るようになっていきます。何かを新しく書くということは想像以上に大変なことです。この記事を読んでいる担当者様のコンテンツが一人でも多くのユーザーに届けば良いなと願っています!